[小説レビュー]
最近読んだ本をざっくりレビュー。
「電子の星」石田衣良(いしだ・いら)
「ALWAYS 三丁目の夕日」山本甲士(やまもと・こうし) 原案 西岸良平
「博士の愛した数式」小川洋子(おがわ・ようこ)
「東京タワー」リリー・フランキー
「侵入社員」(上下巻)ジョゼフ・フィンダー 石田善彦(いしだ・よしひこ)訳
興味ある人だけ続きをどうぞー。
「電子の星」石田衣良(いしだ・いら)
満足度 ★☆☆☆☆
嵌り度 ★☆☆☆☆
癒し度 ★☆☆☆☆
興奮度 ★☆☆☆☆
主要登場人物がいる4つの短編集。
この著者は知らなかったんだが、シリーズ的には結構でてるらしい。
内容は、かなりくだらなかった。
渋谷のGボーイズのOBの何でも屋が主人公で
いろんな問題を解決して、ちょっぴり人情味ある話に仕立てたいんだろうか。
とりあえず安っぽい。
昔、週間マガジンに連載されてた グレートパッカーズ みたいな感じ。
俺の感性からは、かなりずれてる。
「ALWAYS 三丁目の夕日」山本甲士(やまもと・こうし) 原案 西岸良平
満足度 ★☆☆☆☆
嵌り度 ★☆☆☆☆
癒し度 ★★☆☆☆
興奮度 ★☆☆☆☆
今から50年ほど昭和中期の日本の話。
くだらない。
1月2月・・・ 12月までの 12本の短編になっている。
「人情溢れる昔の日本」が書きたいんだろうか。
その割に全然リアリティがない。
感動させたいがためにとってつけたような話ばっかり。
偶然をもってきすぎて、共感できない。
「昔は良かった」ばかり言ってるおっさんみたいな小説。
懐古主義な人にはもってこいかも。
ただ1月の子供達の話はちょっとだけよかった。
「博士の愛した数式」小川洋子(おがわ・ようこ)
満足度 ★★★☆☆
嵌り度 ★★★☆☆
癒し度 ★★★★☆
興奮度 ★☆☆☆☆
ある事故のために 80分間しか記憶が持たない数学者と
その身の回りのお手伝いをする家政婦と子供が織り成す人間ドラマ。
設定がかなり特殊だが、違和感が少ない。
普段感じる事が少ない感謝の気持ちや、謙虚さというのが
嫌味なくすがすがしく描かれていて癒される。
ちょっと、くどい感じもするが。
映画化されるようだが、レンタル出たら観てみたいと思う。
「東京タワー」リリー・フランキー
満足度 ★★★★☆
嵌り度 ★★★★☆
癒し度 ★★★★★
興奮度 ★☆☆☆☆
「超泣けます」とか「感動します」などとよくレビュー記事を見かけるが
客観的にみればどこにでもある話。
ただこのエッセイがおもしろい所は、泣かせる為でなく
感動させる為でもなく、ただ正直に淡々と母への思い、
母が子に抱くであろう思いを想像し感じた事、自分の不甲斐なさ、だらしなさ。
そういったことが全て曝け出され、克明に語られている所だ。
どこにでもあるような話で、正直だからこそ
その思いに共感できて、「自分ならば~」と考えたくなるような作品。
何となくだけど、学生じゃなく社会人になった人に読んで欲しいと思った。
「侵入社員」(上下巻)ジョゼフ・フィンダー 石田善彦(いしだ・よしひこ)訳
満足度 ★★★☆☆
嵌り度 ★★★☆☆
癒し度 ★☆☆☆☆
興奮度 ★★★☆☆
いわゆる企業スパイが主人公の話。
上下巻もある割に、話自体はかなり単純。
自分の会社をとある理由で首になりなりそうになるが
その代わりに、ライバル会社へスパイに行ってこいって言われて
その先で色々トラブルがあったり、うまく事が運んだり。
24(twenty four)などのアクションや、企業スパイとか
そういった話を書くのが欧米の人はほんとうまい。
全体を通してのテーマだとか、結果どうなったかというよりも
途中経過が楽しめる。
日本が舞台ではまず書けないし、リアリティも感じにくくなる。
幸田真音さんの作品とか、聖域(サンクチュアリ) って漫画が
微妙に近い気もする。
気軽に楽しめる物語で、なかなか先を読み急ぎたくなった。
ただ、中身は薄い。
コメント
東京タワー読んでみよっと。
レビュー見る限り琴線に触れそうな感じだ。
おお。そういう感想あると、レビュー書いた意義もあるってもんだわw
俺も今読む本なくなったから
>藤沢周平の「蝉しぐれ」と重松清の「ビタミンF」
これチェックしてみっかな。